昨年末に子供が体験してきたシカ角工作のときに、「冬のワクワクウォッチング~冬の樹木と生き物のくらし~」という特定非営利活動団体エゾシカネット主催の体験イベントのチラシをもらってきたので、楽しそうなので申し込んだ。
例年にない少雪で、開催自体が危ぶまれたが、今週はドカ雪が降り、いい塩梅に。
マズマズ、楽しめるんデナイカイ、というくらい降った。
よし。
場所は真駒内の青少年会館コンパスのある、柏丘というところ。初めて来た。
北海道青少年会館 コンパス
〒005-0022 北海道札幌市南区真駒内柏丘7丁目8−1
011-584-7555
https://maps.app.goo.gl/DCQWA74a3D2PzhwZA
集合は10時。
天気予報では気温はマイナス3℃、雪の予報。
しかし、着いてみるといい天気。
集合場所で挨拶をして、参加料大人二人ぶん1000円を支払い、かんじきを借りて、さっそく装着。
大人はスノーシュー、子供はプラスチックのかんじき。
準備万端。
今回案内してくれるのは自然ウォッチングセンターの島田さんという、森のことは何でも知っている博士的なお父さん。
エゾシカネットの方々数名と、今回の参加者の、父子2組、女性が1名、総勢12名くらいで
ふるさとのさんぽ道 藻南真駒内コースへ出発。
積雪は50cmくらいか、新雪でフカフカだ。
かんじきをはいて歩くと始めは慣れないので歩きづらかったが、慣れてくると埋まらずに歩けるようになった。
子供はもう、走り回っている。
所々で、動植物の解説をしてくれる。
まずはオニグルミの冬芽(ふゆめ)。
「何かの顔が隠れているよ、何に見える?」
子供はまじまじと冬芽を観察し、「サイかな?」
「お、新しい見方が出てきたな、尖っているところがサイの角に見えるのかな」
やさしい対応。
羊や猿に見えるのだとか。
動物の足跡や冬芽の解説ペーパーが配られた。
そう言われれば見える。おもしろい。
続いて、トゲトゲの木。
この先端には春の味覚が芽吹くのだとか。
そう、タランボだ。
驚くことに、シカは冬の食料としてこのトゲトゲの皮を食べるのだとか。
「ゼッタイ舌に刺さるよね」そうね。
次はドロノキ。
名前の通り、谷地に生える木で、水分が多く木材には適さないとのこと。
この木にまとわりついている、つるは、コクワといって、10月頃には緑色の実が成り、キウイフルーツのように甘くて美味しいのだとか。
キウイフルーツの親戚に当たる種類とのことだ。
秋に食べてみたい。
こぼれ話として、林業に携わる人は、ことごとくこのつるを切ってしまうのだとか。
なぜなら、材木に育てている樹木にコクワなどのつるが絡むとまっすぐ育たなかったりするから見つけ次第切る習性があるのだそう。
ここはただの森なので、切る必要はないが、切られているつるを見て、誰か思わず切ったのかな、と。
すぐそこにまた冬芽が。
今度は「ぼっこ手袋にみえるでしょ」
ハクウンボク(白雲木)という木の冬芽。
かわいい。
しばらく歩いていると
アカゲラの巣穴を発見。
キレイな円だ。
意外と低い位置に巣を作るようだ。地上から2m未満だとか。
もっと高いところに作ればいいのにね。ふしぎ。
さらに森を進むと、子供が何やらおもしろいものを発見。
木の枝から蜘蛛の糸のようなものが垂れ下がり、先っちょにオレンジ色の玉が。
「これはおもしろいものを見つけたね」
みんな集まる。
「何だかわかるかい?」
「学校のビオトープで見たことある。鳥の糞だと思うんだけど」
「よく知ってるね。これはヤドリギの種で、納豆みたいにネバネバしている。鳥の糞になってもネバネバしていて、糸を引いてこうして枝に掛かるようになっている。主にキレンジャクが好んで食べます。ヤドリギは寄生木といって、他の樹木の幹に寄生して育つ植物なんだよ。」
はじめて聞いた。
観察後、近くの木の幹に宿らせてもらった。
ヤドリギも見つけた。
ホントに寄生してるね、幹から違う植物が生えてる。常緑樹なので目立つ。
こんな植物があるなんて知らなかったね。
キレンジャクの野鳥図鑑も見せてくれた。
(↓写真はフリー画像から)
さらに進む。
「・・ココココ・・コココ・・」
木をつつく音。
みんなで耳をすます。
森の奥に鮮やかな赤が目に入った。
アカゲラがいた。
遠目なので双眼鏡で観察。
みんなで少しずつ近づいていく。
スコープを用意してくれて、みんなで観察。
オスとメス二羽がいるとこのこと。
木の幹をつついて虫を探している。
スコープで見ていた子供が虫をついばんだところを見たようで、興奮していた。
アカゲラは夢中で虫探しをしているようでしばらく観察することができた。
ちなみに、アカゲラとクマゲラの違いがよくわからなかったので、フリー画像から↓
アカゲラ
クマゲラ
全然違う。今回、アカゲラをまじまじと見られたのでもう間違わない。
丘の頂上を目指す。
するとまたアカゲラの巣穴?
貫通してる。おもしろい。
「これは、アカゲラの巣のあとをゴジュウカラが再利用したようですね。ゴジュウカラの方がからだが小さいので、入り口を泥で固めて狭くするんです。」
確かに。入り口がね。
でも、もっとすごいのは穴の数。
「マンションだね」
丘の上まで来ると、貯水地の建物があり、昔と現在の地図が配られて、地形の話をしてくれた。
ほぉ~という傍らでは。
おぉ、気持ち良さそうだね。
「雪のサウナか!」「明日の朝になったら迎えに来るからね!」
おじさんたちも楽しそう。
また、森を抜けて展望台に向かった。
「カラスの巣かな」
大きな白樺の木上に巣が。
風もなく青空なこの一日、森のなかに居るのも悪くない。
展望台に到着。
豊平川だ。
お、何かの足跡。
「木と木の間に数歩ありますね。何でしょう」
「リス!」
「そうですね、シマリスは冬眠しているので、エゾリスですね。耳がピンとしてるやつね。」
探しながら歩くも、なかなか姿を現さない。
「そろそろ戻りましょうか」
帰り道も発見がいっぱい。
「森の家を見つけたよ」
つるに囲まれて家みたいだね。
こちらはハートを見つけたよ。
この冬芽はデカイね。
「ホオノキですね、大きな葉がつきますよ」
「ほお葉焼きの?」「そうですね」
へぇ~恐竜の爪みたい。
最後にみんなで記念撮影。
楽しかったね。
腹ペコだ。
帰りの車で、食べたいものは一致した。
たまに食べたくなるよね。
お腹も落ち着き、子供はプールへ。
晩ごはんはこうなりました。
ピザパーティー。今回は焼き方を工夫して、生地だけを先に4割くらい焼き、ソースと具材をトッピングして二段階焼き。
以前は、レシピどおりに生の生地にすべてのせてまとめて焼いていたが、生地の焼き具合に合わせて焼くと、オーブンの温度が低いせいか、先にチーズが焦げてしまうので、試行錯誤してみた。
成功だね。
満腹、大満足の一日が終了。
明日は何をしようかな。