連日の5時起き。
ベッドは悪くなかったのでみんな休めたと思う。
子供の目覚めもよく、予定通りに出発。
新横浜から蒲田付近の六郷水門まで、ナビでは下道でも首都高でも3~40分ほどだが、安全側で高速を。
コンビニで朝昼2食を調達し、分かりにくい新横浜ICを何とか目的方向へ進み、東京へ。
今日も天気は最高だね。
昨日より格段に気温が上がり、20℃近くになるとか。
それでも洋上は寒いだろうからしっかり着ていこう。
船の予約は、いつも釣割(ちょうわり)というサイトを利用している。
今回もこのサイトから駐車場の場所を地図で確認したのだが、そこは船着場だったようで、船で作業している方に尋ねると、ていねいに教えてくれた。
ミナミ釣船
03-3738-2639
https://maps.app.goo.gl/mXrg6MVZ8aQpJbgj6
無事に駐車場に車を停めて、船宿へ。
中には体格のいいあんちゃんがいて、何やら魚を捌いていた。
名簿に記入すると、「お兄ちゃん、アマダイは100mちょいあるから電動でないならちょっと無理かな、お父さんと竿一本で交代するといいよ」
なぬ?ふつうの子供でないのですよ。
「大丈夫です、せっかく遠くから来たんだから、2人でやります」
「そうかい、腕パンパンなるぞ、頑張んな」
受付を済ませて先程の船着場へ歩いていくと、すごい人。
え、こんなに居るの?
舟も大きいが、激混み17人との事。
何とか、3人並んで釣り座を確保すると、となりの船のお客さん(?関係者もしくは常連さん)が、声をかけてくれた。
「タチウオはねー、ここんとこぜんぜん釣れてないのよ、上がったって聞いても、誘わないでじーっと待つ。そんな釣り方よ。でもこの時期釣れたらでかいよ、頑張んな」
隣の船もミナミ釣船で、こちらはアジとキス釣りで、お手軽で釣れるとの事。
妻と子供も居るせいか、船長さんが「ちょっとね、タチウオもアマダイもね、かなり厳しいよ。こっちに乗り換えてもいいよ。差額返金するからね。」
ありがたい申し出だが、それはできない。「ありがたいけど、タチウオアマダイを目的に来たので、こっちでがんばります」
そうこうしていると、こちらの船のメンバーが揃ったらしく、船長と仲乗りさんが仕掛けとエサの付け方をレクチャーしてくれた。
船長は、受け付けにいたガタイのいいあんちゃんだった。
隣の船の常連さんが、「若船長だよ」と教えてくれた。
まずはタチウオ釣りの仕掛け。
天秤から一ヒロくらいでロングシャンクフック。
これに、何かの魚の細長い切り身を「真っ直ぐになるように」身側から縫い差し、もう一度返してワームのように付ける。
これが上手く出来ないと、水中でくるくる回ってしまい、それでは絶対に釣れないとのこと。
エサの付け方が8割だそうだ。
次は、アマダイの仕掛け。
これは市販のものらしい仕掛けを、配ってくれる。
2本針で、エサはエビ。
「尻尾から二関節くらいをちぎって、殻の背中側を添わせるように差し込んで腹側に出す、そしてハリスとエビが一直線になるように。
エビは頭がつぶれていたり、目ん玉が取れてたりしたら使わないで。」
これもエサ付けが8割との事。
段取り八分
のようなものなんだね。
一通り説明がおわったら、いよいよ出船。
六郷水門をくぐる。
おおーギリギリ。
多摩川にでて、ゆっくりと海へ下る。
あ、富士山だ!
子供が気づいた。
初めてみるね。
富士山て確かここからはかなりとおいけど、見るってことはやっぱり日本一の富士山だねぇ。
移動に少し時間がかかるらしく、若船長が、最近の釣果や状態を、アナウンスしてくれる。
「タチウオはね、ほんと厳しいですね。3月から4月のある時期だけ、ぜんぜん食い気がないって言いますか、釣れない時期があるって昔から言いまして。ちょうど今、そう、昨日も全くでしたけれども。非常に厳しいですなんて、でも何とかね。」
噺家のような、独特の言い回し。
おもしろい。
タチウオはかなり厳しいらしく、アマダイも調子は良くないようだ。
でも満員の釣り客を飽きさせないようにか、「最近、東京湾にクジラが迷い込んでるって事で。潮吹いたりヒレが見えるってね。あんな鳥山に居たりしますね。」
でも今日はあいにく見られなかった。
その代わり、富士山を工業地帯越しに見ると、空気の汚れがすごい。
これってもしかして、京浜工業地帯ってやつかな。
太平洋ベルト、ちょうど社会で学習したようで、遠目ではあるが実物が見られて良かったね。
さて、まずはタチウオのポイントに到着。
厳しいと言われても、期待だけは高まる。
その4へつづく